カテゴリー別アーカイブ: うさぎ

ウサギの去勢手術

ウサギの去勢手術も、左右の精巣を除去する作業です。オスの精巣は生後10~12週齢で陰嚢に下降することが知られていますが、鼠径輪が閉鎖しないため精巣がお腹中に移動してしまうことがあります。次の写真は手術前の状態です、両側の精巣がはっきりしているのが解ります。M2310007

次の写真が去勢終了後の写真です。エリザベスカラーの着用や抜糸の必要はありませんが、3日間化膿止めの内服をお願いしています。M2310013

 

 

ウサギの乳腺腫瘍摘出手術

飼主の皆様、こんにちは。今日はウサギの乳腺腫瘍です。これは、乳を分泌する乳腺細胞が腫瘍化したものです。やはり、高齢のメスのウサギに起こる疾患です。乳腺腫瘍が大きくなっていれば飼主さんが気付き、小さければ獣医が気付くのが一般的ではないでしょうか?

今回の症例も歯科処置の際に身体検査をすることで、小さい乳腺腫瘍に気付くことができました。もちろん、一般健康状態に異常はありませんでしたが、早めに切除することになりました。症例は5歳のメスです。写真は切除前の乳腺組織です。他の乳腺に比較して大きく盛り上がっているのが解ります。

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次が乳腺腫瘍を切除した後の写真です。

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手術終了1時間後の動画です。状態が落着いていたので当日帰宅することになりました。

ウサギの骨折手術

今回は、ウサギの骨折手術です。骨折部位は、ひざ下の下腿骨(脛骨)と腓骨でした。このウサギの年齢は5か月齢です。手術前も食欲や元気はありました。ただ、骨折部位をバリカンで確認してみると割れた骨の一部が皮膚の表面から突き出そうでしたので急きょ、手術になりました。

下の写真は、骨折部の写真です。

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次が手術前の動画です。骨折している足(バリカンで毛を刈っている足)の先がブラブラしているのが解ります。実際は、足は腫れていて内出血のため暗赤色になっています。

次に骨折手術後の写真です。手術は骨折受傷4日後におこないました。骨折部周囲には、血液凝固塊が目立ちました。手術は、太めのピンを順行性に内側膝下から骨折部へ入れました。骨折片は4個くらいあり、大きな骨片をワイヤーで固定しました。M1460003

手術翌日からは、骨が安定したため足の不安定な状態は改善されました。次の動画は、手術後8日目の様子です。すっかり、足に負重することができ、立ち上がるまでに改善しています。ただし、この時点では若干の患肢の負重の低下が認められます。

手術18日後の動画です。骨折した足の腫れや内出血などはなく、肢をしっかり負重しています。手術3週間後に退院することになりました。

ウサギの膿瘍

ウサギの膿瘍は、様々な原因で体の表面にできることが知られています。

原因が不明瞭な膿瘍は治療が難しいこともあります。ただ、基本的な治療は外科的に膿瘍をとり除くことが必要であると認識しています。

下の写真は目の下にできた膿瘍です。膿瘍を取り除いた後も、皮膚を開けたままにしてあります。処置終了直後の写真です。

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手術後は毎日消毒を行います。

 

ウサギの臼歯過長

ウサギの臼歯(奥歯)の処置は、当院では麻酔をかけて行います。ウサギさんに麻酔がかかると口の力が抜けるのでよく観察することができます。

通常は、下の臼歯が舌側に尖がってしまい、舌にあたり痛みのために食欲がなくなり来院するケースが多いのですが、中には下の写真の様に上の臼歯の根元に膿がたまり抜歯をするケースもあります。

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抜いた臼歯です。

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歯科処置は通常、当日お預かりして、当日退院です。