今回は犬の慢性腎臓病です。前回投稿した「猫の慢性腎臓病」と殆ど違いはありませんが、違いも少しあるようなので記載しました。犬でも猫でも「慢性腎臓病」は徐々に腎機能が低下する進行性の病気であることに変わりはありません。腎機能が低下する理由は、腎臓実質が破壊されるために低下します。様々な原因で慢性腎臓病になり、結果的には腎臓実質が破壊される同じ病態となり、それに対する治療法も共通します。そのため、一括して「慢性腎臓病」と呼ばれています。
次は違いについてです。犬の腎臓実質の破壊は糸球体から起こることが多い特徴があります。糸球体が破壊されると蛋白尿の出現が早くなります。そして、糸球体濾過量の低下を招きやすい点です。その為、一般的に慢性腎臓病の進行が猫よりも犬の方が早い経過を辿ることが多いとされています。猫は尿細管から破壊されることが多いため、タンパク尿が出現するまで時間がかかる点と、電解質の移動や水分の再吸収が大きく阻害されるため、多飲多尿をしていても脱水している傾向があります。
もう一つの違いが、犬では尿路感染が多いことです。感染は腎臓へ及ぼす影響も大きいことが知られています。これもその進行速度を速めることが知られています。猫では比較的に尿路感染が少ないことが知られています。
基本的な病態や症状、そして治療などは「猫の慢性腎臓病」と変わりませんので、そちらをご参考下さい。
結局、犬の慢性腎臓病は進行が速い傾向にあるので注意が必要です。次の動画は慢性腎臓病のため皮下補液を行っている動画です。診断してすでに4ヶ月経過しています。内服薬と皮下補液を併用して治療を行っています。この皮下補液は凡そ5~10分ぐらいで終了します。