眼瞼縫合は意外と機会の多い処置です。その多くが犬同士のケンカなどで眼球が亜脱臼した場合や眼球が突出したバグやフレンチブルドックなどの犬種で角膜潰瘍を起こした場合などにも行われます。特に眼球が突出した場合には、来院してすぐに処置に移ることになります。
内眼瞼側をすこし開けて、上眼瞼と下眼瞼を縫い合わせる処置になります。この時用いる縫合糸はすごく細いものになります。処置終了後には、エリザベスカラーを着用します。
自宅では隙間のある内眼瞼に点眼してもらい、それと内服薬を投薬して頂いています。 この処置は眼瞼を閉鎖するため眼球がほぼ外から見えなくなりますので時折、来院して頂いて眼の状態を確認する必要があります。10日から2週間後に抜糸をして眼瞼を開くことになります。
下の症例は角膜に潰瘍が出来てしまったため、眼瞼縫合を行いました。次の写真は眼瞼縫合を終えた直後の眼の状態です。解りにくいですが、内眼瞼が少し開いていますね。ここから点眼薬を投薬します。飼主さんも慣れるまで時間がかかるかもしれませんね。