今日は猫の試験的開腹手術です。この処置はあまりないのですが、どうしても判断がつかない時に診断と治療を目的に行います。色々と理由で行われます。現在では医療機器の発達により昔よりこの処置は減っているのではないでしょうか?
次の症例は持続的な嘔吐と下痢、そして体重の著しい減少です。麻酔に耐えられる状態の時に診断と治療を目的に試験的開腹手術を行うことにしました。 試験的開腹なので、上腹部から下腹部まで切開します。開腹後は、順に臓器を確認する作業となります。 この症例では空腸を中心に小腸壁が全域で肥厚していましたので、小腸壁の一部を採材し、他に異常がないか確認して閉腹することになりました。 下の写真は採材しているところです。
採材した組織は病理組織診断を依頼して診断してもらいます。その結果をもとに治療となります。この症例も病理診断をもとに治療を行い、現在では元気に過ごしております。次の動画は手術後の状態です。