猫の異物摂取による腸閉塞手術

猫の異物摂取は、比較的よく認められる疾患です。私の今までの経験では、猫じゃらしの様なおもちゃ、紐、ゴムの塊、耳栓などが原因となって消化管を閉塞していました。 症状は、食欲不振と嘔吐、下痢などです。検査はレントゲン検査、エコー検査で確認した後に開腹手術となります。 下の写真は、十二指腸の開始部から造影剤が流れが悪くなっているのが解ります。 M1150001

お腹を開けてみると、やはり十二指腸の途中で猫じゃらしのおもちゃが詰まっていました。退院は手術4~5日後が殆んどです。異物摂取をする子は繰返すことが多いので注意が必要です。

 

次に実際の症例を見てみましょう。症例は、1歳の避妊メスのフォレスト・ジャン・ノルウェーキャットです。やはり、嘔吐と食欲、元気消失で来院されました。身体検査、レントゲン検査、血液検査、超音波検査にて異物摂取を疑い、開腹手術することなりました。 下の動画は、手術前の点滴をしている時の様子です。何だか元気が全くないのが解ります。

 

お腹を開けると小腸から太い紐が出てきました。M2220002

次の動画が手術翌日の様子です。手術前とは随分と異なり、機嫌もすこぶる良好なのが伝わってきます。

手術数日後から消化の良いごはんを少しづつ初めてきます。大変食欲が出てきているのがわかります。